冬の味覚で歯を守る!

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こんにちは。仙台市青葉区の歯科クリニック『デンタルフラッグ・ステージ二日町』院長 前澤訓(マエザワサトシ)です。

寒さが厳しくなると、温かい鍋物やおでん、焼き魚やみかんなど、
冬ならではの“ほっとする味”が恋しくなりますね。

実は、そんな冬の食材の中には 「歯を守る力」 を持ったものがたくさんあります。
今日は、冬の味覚を楽しみながせんお口の健康を保つための、ちょっと役立つお話をしてみたいと思います。


寒い季節は「歯ぐき」が弱りやすい?

「冬になると歯ぐきが腫れやすい」「冷たい水がしみる」と感じたことはありませんか?

実は、寒い時期は血流が悪くなり、歯ぐきやお口の粘膜への栄養が届きにくくなります。
その結果、歯ぐきが腫れたり、知覚過敏が出たり、免疫力が落ちて炎症を起こしやすくなるのです。

だからこそ、冬は 「体を温める食事」+「歯ぐきを強くする栄養」 がとても大切。
旬の食材を上手にとることで、自然と歯も体も元気に保てます。


歯を強くする冬の栄養素

● カルシウム:歯と骨の基本!

寒い季節にぴったりなのが、牛乳・チーズ・しらす・小魚。
これらは歯の主成分であるカルシウムを多く含みます。

おすすめは 「鍋+豆腐+しらす+チーズリゾット」
お鍋のあとのスープにごはんとチーズを入れれば、栄養満点で体もポカポカです。

また、カルシウムの吸収を助ける ビタミンD は、鮭やきのこ類に豊富。
「鮭ときのこのホイル焼き」など、冬の食卓にぴったりですね。


● ビタミンC:歯ぐきの味方!

冬は風邪予防のためにもビタミンCが欠かせませんが、
実は 歯ぐきを健康に保つうえでもとても大切な栄養素

みかん・いちご・ブロッコリー・赤ピーマンなどに多く含まれます。
特にみかんは冬の定番ですが、皮をむくときの香りにもリラックス効果があるんですよ。

「おやつはチョコよりみかん」――これだけでもお口に優しい習慣です。


● ビタミンA:粘膜を丈夫に!

寒さで乾燥しやすい冬、お口の中もカサカサ気味になる方が多いです。
そんなときにおすすめなのが、粘膜を守るビタミンA

にんじん・ほうれん草・かぼちゃ・レバーなどに豊富です。
シチューやポトフなど、温かいスープ料理でとると体にもやさしいですね。


● たんぱく質:歯ぐきや歯槽骨の材料!

歯ぐきや歯を支える骨をつくるもとになるのが、たんぱく質。
肉や魚、卵、大豆製品など、毎食どれか一つは取り入れましょう。

特におすすめは、「鶏肉のつくね鍋」
歯ごたえがありながら柔らかく、噛む回数が増えることで唾液も出やすくなります。


冬の味覚で「噛む力」アップ!

やわらかいものばかり食べていると、あごの筋肉が衰え、
唾液の量も減ってしまいます。唾液は虫歯や歯周病を防ぐ“天然の守り手”です。

そこで、冬におすすめの“噛みごたえ食材”をご紹介します。

  • ごぼう、れんこん、にんじん(根菜類)

  • 大根(歯ごたえを残して煮る)

  • りんご(噛む刺激で唾液分泌アップ)

  • こんにゃく(カロリー控えめで満腹感あり)

噛むことで血流も良くなり、顔の筋肉も刺激されて表情も若々しく保てます。


甘い冬の誘惑にご注意!

冬はどうしても、チョコや甘い飲み物、温かいスイーツが増える季節です。
しかし、砂糖は歯周病菌や虫歯菌の大好物

食べるなら「時間を決めて」短時間で済ませ、
その後はお茶やお水で口をすすぐようにしましょう。

「食べてすぐ歯を磨くのがベスト」と思われがちですが、
酸性の食品をとった直後は歯がやわらかくなっているため、
10分ほど時間をおいてから優しくみがくのがおすすめです。


お口を潤す「温かドリンク」

冬は暖房によってお口が乾きやすく、ドライマウス(口腔乾燥)になる方も増えます。
唾液が減ると菌が増えやすくなり、歯周炎の悪化につながることも。

そんなときにおすすめなのが、
・白湯
・カフェインレスの麦茶
・生姜湯(砂糖少なめ)
・緑茶(殺菌作用あり)

体も温まり、お口の乾燥対策にもなります。


歯にやさしい「冬の献立」例

朝:
雑穀ごはん・焼き鮭・豆腐とわかめの味噌汁・みかん

昼:
鶏つくね鍋(ごぼう・にんじん・きのこ入り)・りんご

夜:
豚汁・ひじきの煮物・小魚の佃煮・緑茶

おやつ:
ナッツ・チーズ・ゆで卵

どれも特別な材料は不要で、普段の食卓に取り入れやすいものばかりです。
歯を強くするだけでなく、免疫力もアップして風邪予防にも役立ちます。


家族みんなで「冬の歯育」

冬は家族で過ごす時間が増える季節。
お子さんと一緒に「噛むメニュー」を意識してみたり、
おじいちゃん・おばあちゃんに「温かいスープでお口を潤してね」と声をかけたり。

ちょっとした工夫で、家族みんなのお口の健康を守ることができます。


まとめ:冬の味覚で歯も心も元気に

冬の食材は、実は歯にとっても味方が多い季節です。

歯にやさしい冬の食事ポイント

  1. カルシウム・ビタミンC・たんぱく質をしっかり

  2. よく噛んで唾液を出す

  3. 甘いものは“時間を決めて”楽しむ

温かい食事で体を整えながら、歯や歯ぐきにもやさしい食卓を心がけましょう。
“食べること”は、健康な歯を育てる一番身近な予防法です。

寒い冬も、おいしく、楽しく、元気に!


デンタルフラッグ・ステージ二日町 院長 前澤訓(マエザワサトシ)

宮城県仙台市出身
日本歯科大学生命歯学部(東京) 口腔外科第二講座大学院卒業
2010年 デンタルフラッグ・ステージ二日町開業 院長

宮城県歯科医師会代議委員
宮城県歯科医師連盟評議委員
宮城県日本歯科大学校友会理事
社会福祉法人未来福祉会理事
仙台市立広瀬中学校校医
ミッキーこども園園医(北仙台園、八乙女園、泉中央園、八乙女中央園、榴ヶ岡公園前園)
ぶんぶん保育園園医(二日町園、小田原園)
少林寺拳法中拳士三段

(2025年11月現在)