こんにちは!仙台の歯科クリニック『デンタルフラッグ・ステージ二日町』の院長 前澤訓(マエザワサトシ)です。
今回は、「男性と女性で顎や歯に違いはあるの?」というテーマでお話ししてみたいと思います。
普段はあまり意識されない顎の形や大きさ、歯の生え方ですが、実は性別によって微妙に違いがあるんです。
そして、その違いが歯科治療や予防、さらには顔の印象や健康にまで関わってくることも。
今回は、そんな「男性と女性の口元の違い」について、歯科の視点からわかりやすくお話ししていきます。
顎の骨格、男女でどう違う?
まず大きな違いとして挙げられるのが、顎の骨の形や大きさです。
● 男性の顎の特徴:
- 顎がしっかりしており、骨格ががっちりしている
- エラが発達して角張った輪郭になりやすい
- 下顎の骨(下顎骨)が大きく、咬筋(かむ筋肉)も発達しやすい
● 女性の顎の特徴:
- 顎の骨がやや小さく、丸みのあるフェイスラインになりやすい
- エラがあまり目立たず、全体的にやわらかい印象
- 筋肉の付き方も穏やかで、顎の力は控えめな傾向
この違いは、成長期のホルモンの影響や、骨格の発達によって形成されていきます。男性ホルモンは骨や筋肉の発達を促すため、顎の骨もしっかりとした構造になりやすいのです。
歯の生え方や歯並びにも違いがある?
顎の大きさや形が違えば、当然、歯の生え方や並び方にも影響が出てきます。
● 男性の場合:
- 顎が大きいため、歯が並ぶスペースに余裕があることが多い
- 親知らずがまっすぐ生えることも比較的多い
- 噛む力が強いため、歯ぎしりや食いしばりが見られることも
● 女性の場合:
- 顎が小さめな傾向があり、歯が並びきらずに重なることがある
- 親知らずが斜めに生えたり、埋伏(骨や歯ぐきに埋まる)するケースも
- ホルモンバランスの影響で、歯ぐきの腫れやすさに差が出ることも
このような違いをふまえ、歯科治療では性別も考慮して対応することがあります。
たとえば矯正治療や親知らずの抜歯、歯周病予防のアドバイスなども、患者さんの顎のサイズや歯並びの傾向を見ながら決定します。
顎関節症になりやすいのは?
顎の違いは、「顎関節症(がくかんせつしょう)」のリスクにも関係しています。
女性は男性に比べて顎の筋肉が小さく、靭帯も柔らかい傾向があるため、関節が不安定になりやすいと言われています。そのため、
- 口を開けたときにカクカク音がする
- 顎が痛い、開かない といった症状が女性に多く見られることがあります。
一方で、男性は噛む力が強いため、強く食いしばることで関節や筋肉に過剰な負担がかかり、別のタイプの顎関節症を引き起こすこともあります。
見た目や美容への影響も
フェイスラインや顎の輪郭は、見た目の印象にも大きな影響を与えます。
男性はしっかりとした顎のラインが「男らしさ」を強調する一方で、女性はやわらかく丸みのある顎が「やさしい印象」や「小顔」に見えるとされます。
また、最近では「エラが張っているのが気になる」という理由で、ボトックス治療や矯正治療を希望される方も増えており、顎の見た目に対する意識は性別問わず高まっているようです。
まとめ:顎と歯の違いは、性別によって個性が出る
顎や歯は、顔立ちや健康状態に直結する大切な要素です。そして、男性と女性ではその特徴に違いがあります。
「自分は顎が小さいから歯がガタガタなのかな…」「噛み合わせが悪いのは骨格のせい?」など、気になることがあれば、一度歯科医院でチェックしてみるのもおすすめです。
当院では、患者さん一人ひとりの骨格やかみ合わせの特徴をふまえた丁寧な診察・治療を行っております。
気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談くださいね。
監修:デンタルフラッグ・ステージ二日町 院長 前澤訓(マエザワサトシ)
宮城県仙台市出身
日本歯科大学生命歯学部(東京) 口腔外科第二講座大学院卒業
2010年 デンタルフラッグ・ステージ二日町開業 院長
宮城県歯科医師会代議委員
宮城県歯科医師連盟評議委員
宮城県日本歯科大学校友会理事
社会福祉法人未来福祉会理事
仙台市立広瀬中学校校医
ミッキーこども園園医(北仙台園、八乙女園、泉中央園、八乙女中央園、榴ヶ岡公園前園)
ぶんぶん保育園園医(二日町園、小田原園)
少林寺拳法中拳士三段
(2025年7月現在)