親知らずって抜かないとダメ?
こんにちは!
仙台の歯科クリニック「デンタルフラッグ・ステージ二日町」の院長、前澤訓(マエザワサトシ)です。
今回は、患者さんからとてもよくいただくご質問にお答えしていきます。
それはズバリ…
「親知らずって、絶対に抜かないとダメなんですか?」というお悩み。
実はこれ、とってもよくあるご相談なんです!
「痛くないからこのままでもいいのかな…?」
「抜いたほうがいいとは言われたけど、迷ってる…」
「できれば抜かずに済ませたい!」
そんなお気持ち、よくわかります。
そこで今日は、「親知らずを抜くべきケース・残してもいいケース」について、わかりやすくお話していきますね。
■ 親知らずって、そもそもどんな歯?
親知らずとは、奥歯の一番うしろに生える永久歯のこと。
「第三大臼歯(だいきゅうし)」なんて呼ばれることもあります。
多くの方は10代後半〜20代前半に生えてくるのですが、生え方は人それぞれ。
まっすぐキレイに生えてくる人
斜めに生えてきて、一部だけ顔を出す人
骨や歯ぐきの中に埋まったまま出てこない人
など、本当にバラバラなんです。
この「生え方」が、そのまま「抜く必要があるかどうか」の判断に関わってきます!
■ 抜いたほうがいい親知らずのパターン
以下のようなケースは、基本的に抜歯をおすすめしています:
【1】斜めに生えていて、手前の歯(第二大臼歯)を押している
→ となりの歯が虫歯や歯周病になりやすくなってしまいます。
【2】一部だけ出ていて、歯ぐきの周りがよく腫れる
→ 汚れがたまりやすく、炎症(智歯周囲炎)が繰り返されるリスクが高いです。
【3】かみ合わせている歯がない(上か下どちらかだけがある)
→ 歯がどんどん伸びてきて、かみ合わせや顎関節に悪影響を与えることも。
【4】矯正治療を予定している場合
→ 親知らずの位置によっては、歯並びを乱す要因になることもあるため、事前に抜歯することがあります。
■ 抜かなくてもよいケースもあります!
「親知らず=絶対に抜くべき」と思われがちですが、状態によってはそのまま残しても問題ないこともあります。
たとえば…
【1】まっすぐ生えていて、しっかりかみ合っている
→ 他の奥歯と同じように使えていれば、無理に抜く必要はありません。
【2】完全に骨や歯ぐきに埋まっていて、トラブルがない
→ 無症状のまま一生過ごせることもあります(ただし、レントゲンで定期的にチェックは必要です)。
【3】将来的にブリッジや移植に使う可能性がある
→ 歯を失ったときの「予備の歯」として残すこともあります。
このように、「抜かなくてもいい親知らず」もあるんですね。
■ 判断は「見た目」だけじゃできません!
鏡で見て「ちゃんと生えてるから大丈夫」と思っていても、
実は奥のほうで虫歯が進んでいたり、歯ぐきの奥で炎症が起きていたりすることもあります。
当院では、レントゲン撮影をもとに、親知らずの向きや周囲の骨の状態などを確認し、
患者さんの生活背景や気になる症状に合わせて、ベストな選択を一緒に考えます。
※必要に応じて信頼できる専門機関をご紹介することも可能です。
■ 「抜かなくていい」と言われたら放置でOK?
ここも大切なポイントです!
たとえ「今は抜かなくていいですよ」と診断された場合でも、
一度も痛みや違和感がなくても、年に1度は定期的にチェックすることが大切です。
なぜかというと、親知らずの周囲は奥まっていてブラッシングが届きにくいため、
「知らないうちに虫歯が進行していた…!」というケースが実際に多いからです。
定期的なクリーニングやチェックを受けることで、将来的なリスクを減らすことができますよ✨
■ まとめ|「抜くかどうか」は一人ひとり違います
親知らずの扱いに「絶対こうすべき!」という正解はありません。
それぞれの生え方やお口の状態、ライフスタイルなどによって、
抜いたほうがいい人・抜かなくていい人は分かれてくるんです。
「抜かないといけないのかな…」
「いつか抜くことになるなら、早いほうがいい?」
そんなお悩みも、遠慮なくご相談ください。
無理にすすめることはありません。
まずはしっかり診て、お話しながら一緒に決めていきましょう😊
デンタルフラッグ・ステージ二日町 院長 前澤訓(マエザワサトシ)
宮城県仙台市出身
日本歯科大学生命歯学部(東京) 口腔外科第二講座大学院卒業
2010年 デンタルフラッグ・ステージ二日町開業 院長
宮城県歯科医師会代議委員
宮城県歯科医師連盟評議委員
宮城県日本歯科大学校友会理事
社会福祉法人未来福祉会理事
仙台市立広瀬中学校校医
ミッキーこども園園医
(北仙台園、八乙女園、泉中央園、八乙女中央園、榴ヶ岡公園前園)
ぶんぶん保育園園医
(二日町園、小田原園)
少林寺拳法中拳士三段
(2025年4月現在)