親知らずを抜くベストな年齢層は?
こんにちは!仙台の歯科クリニック『デンタルフラッグ・ステージ二日町』の院長 前澤訓(マエザワサトシ)です。
今回のテーマは、「親知らずを抜くベストな年齢層は?」についてです。
「親知らずって、いつ抜いたらいいんですか?」というご質問は、当院でもよくいただく内容のひとつです。親知らずは、その生え方や状態によって、抜くかどうか、そしてそのタイミングが変わってきます。
今回は、「親知らずを抜くのに適した年齢はいつなのか?」という点に焦点を当てながら、年代ごとの特徴や注意点もまじえて、やわらかくお話ししていきます。
■ 10代後半~20代前半
もっともおすすめのタイミング? 親知らずは、多くの場合17歳〜25歳くらいの間に生えてきます。この時期にレントゲンなどで親知らずの存在が確認されることが多く、「そろそろ抜いたほうがいいのかな?」と悩まれる方も少なくありません。
実はこの10代後半から20代前半は、親知らずの抜歯にとってとても良いタイミングです。理由は、骨がまだ柔らかく、親知らずの根っこも完全に完成していないことが多いため、比較的スムーズに抜くことができるからです。
さらに、若い時期は回復力も高いため、術後の痛みや腫れが出にくく、治りも早い傾向があります。学生さんの場合は、夏休みや春休みなど、比較的スケジュールが調整しやすいのもポイントですね。
■ 30代以降の抜歯は大変?
30代を過ぎると、親知らずの根がしっかり成長し、骨も固くなってきます。すると、抜歯の難易度が少し上がり、術後の痛みや腫れも強く出やすくなることがあります。
もちろん、30代や40代でも多くの方が問題なく抜歯をされています。ただ、炎症を繰り返していたり、隣の歯に悪影響が出ていたりする場合は、抜くときに少し工夫が必要になったり、回復までに時間がかかることがあります。
また、親知らずを長期間放置していたことによるトラブル(虫歯、歯ぐきの腫れ、口臭など)がすでに起きているケースもあります。気になる症状がある方は、なるべく早めのご相談をおすすめします。
■ 10代で抜くのは早すぎ?
「まだ10代なのに、抜いたほうがいいの?」と不安になる方もいらっしゃいます。
たしかに、10代前半ではまだ顎の成長が完了しておらず、歯も完全に生えていないことが多いため、すぐに抜歯とはなりません。ただし、10代後半で親知らずが斜めに生えていたり、矯正治療を控えていたりする場合には、早めの抜歯を検討することがあります。
とくに、矯正治療では親知らずの存在が歯並びに影響を与える場合もあるため、あらかじめ計画的に抜いておくと良い結果につながることがあります。
■ご自身の状態を把握するのが第一歩
年齢はあくまで目安であり、大事なのは「今の親知らずがどんな状態か」ということです。
親知らずがまっすぐ生えていて、清掃もしっかりできるようであれば、必ずしも抜かなくて良い場合もありますし、逆に埋まっていても炎症を起こしていたり、隣の歯にダメージを与えているようであれば、年齢に関係なく抜歯をおすすめすることもあります。
当院では、レントゲンなどを使って口腔内を丁寧に確認し、それぞれの患者さまに合わせたご提案を心がけています。
■ ご自身のタイミングでお気軽にご相談を
どの年齢であっても、「親知らず、どうしようかな…」と少しでも気になっている場合は、一度相談してみるのがおすすめです。
当院では、患者さまのお口の状態だけでなく、生活スタイルやご予定なども考慮しながら、無理のない治療スケジュールを一緒に考えていきます。
「もっと若いうちに抜いておけばよかった」「思い切って抜いてすっきりした!」など、さまざまなお声を聞いてきたからこそ、丁寧なカウンセリングを大切にしています。
次回も、どうぞお楽しみに!
監修:デンタルフラッグ・ステージ二日町 院長 前澤訓(マエザワサトシ)
宮城県仙台市出身
日本歯科大学生命歯学部(東京) 口腔外科第二講座大学院卒業
2010年 デンタルフラッグ・ステージ二日町開業 院長
宮城県歯科医師会代議委員
宮城県歯科医師連盟評議委員
宮城県日本歯科大学校友会理事
社会福祉法人未来福祉会理事
仙台市立広瀬中学校校医
ミッキーこども園園医(北仙台園、八乙女園、泉中央園、八乙女中央園、榴ヶ岡公園前園)
ぶんぶん保育園園医(二日町園、小田原園)
少林寺拳法中拳士三段
(2025年4月現在)