親知らずって何???

 |  |  | 0

親知らずって何????

こんにちは!仙台市の歯科クリニック『デンタルフラッグ・ステージ二日町』の院長、前澤訓(マエザワサトシ)です。

今回のブログでは、「そもそも親知らずって何なの?」という、基本に立ち返ったテーマでお話ししていきたいと思います。

これまでのブログでは、親知らずの抜歯のタイミングやトラブル、治療後のケアなどを中心に取り上げてきましたが、そもそも「親知らずってどういう歯なの?」という疑問を持っている方もいらっしゃるかもしれません。

改めて、その正体についてわかりやすくご紹介していきます!


■ 親知らずってどこにある歯?

親知らずは、正式には「第三大臼歯(だいさんだいきゅうし)」と呼ばれる奥歯で、一番奥に生えてくる永久歯です。上下左右、全部で4本あるのが一般的ですが、すべてが必ず生えるわけではありません。

生える本数や時期、方向には個人差があり、1本も生えてこない人もいれば、4本すべてきれいに生える人もいますし、途中で止まってしまう「埋伏歯(まいふくし)」としてあごの中にとどまってしまう場合もあります。


■ なぜ「親知らず」と呼ばれるの?

「親知らず」というユニークな名前には、日本ならではの文化背景があるといわれています。

この歯は、一般的に17歳〜25歳くらいの、親元を離れて独立し始める頃に生えてくるため、「親が知らないうちに生えてくる歯」=「親知らず」と呼ばれるようになったとされています。

ちなみに、英語では「Wisdom tooth(知恵の歯)」と呼ばれます。こちらは「物事の道理を理解し始める年齢に生える歯」という意味合いからきているんだそうです。


■ 親知らずはなぜ問題になりやすい?

親知らずが話題になりやすい理由の一つは、正常に生えてくるケースが少ないという点にあります。

現代人は、食生活の変化などにより、あごが小さくなってきているといわれています。そのため、親知らずが生えてくるスペースが足りず、斜めに生えたり、途中で止まってしまったり、横向きになって埋もれてしまったりすることが多いのです。

このような状態を「埋伏歯(まいふくし)」と呼びますが、放置すると歯ぐきに炎症を起こしたり、隣の歯を押して歯並びを乱したり、虫歯や歯周病の原因になったりすることがあります。


■ 親知らずがあるかどうか、どうやって分かる?

「自分には親知らずがあるのかな?」と気になる方もいらっしゃると思います。

鏡でお口の中を見て、一番奥に歯が見えていれば、親知らずが生えている可能性があります。ただし、目に見えない場所に埋まっている場合や、生えてきていても歯ぐきに半分かぶっていることもありますので、自己判断は難しいことも多いです。

歯科医院ではレントゲンを使って、あごの骨の中に親知らずがあるかどうか、どのような向きで生えているのかを確認することができます。

当院では、高度な機器は導入していない分、ベテラン院長が丁寧な触診や通常のレントゲンをもとに、状態をしっかりと診断いたします。


■ 親知らずがあっても、抜かなくてもいい場合もある?

はい、あります。

親知らずは、必ずしも抜かなければいけないというわけではありません。

きれいにまっすぐ生えていて、周囲の歯や歯ぐきに悪影響を与えていない場合、特に問題なく使えることもあります。

ただし、将来的に問題が出るリスクがある場合(例えば、少し傾いていたり、隣の歯と接していて虫歯のリスクが高まっていたりする場合)は、早めに抜歯を検討した方が良いこともあります。


■ まとめ:親知らず=トラブルのもと、ではありません

親知らずと聞くと、「抜くのが大変そう」「痛そう」「腫れそう」というイメージを持つ方も多いですが、必ずしも悪者というわけではありません。

ご自身の親知らずがどういう状態にあるのかを知ることで、必要な対応が見えてきます。トラブルが起きる前にチェックしておくことが、大切な歯を守る第一歩です。

気になる方は、ぜひ一度お気軽にご相談くださいね。

次回は、「親知らずが原因で口が開かない?それって顎関節症?」というテーマでお届け予定です。お楽しみに!


監修:デンタルフラッグ・ステージ二日町 院長 前澤訓(マエザワサトシ)

宮城県仙台市出身

日本歯科大学生命歯学部(東京) 口腔外科第二講座大学院卒業

2010年 デンタルフラッグ・ステージ二日町開業 院長

宮城県歯科医師会代議委員

宮城県歯科医師連盟評議委員

宮城県日本歯科大学校友会理事

社会福祉法人未来福祉会理事

仙台市立広瀬中学校校医

ミッキーこども園園医(北仙台園、八乙女園、泉中央園、八乙女中央園、榴ヶ岡公園前園)

ぶんぶん保育園園医(二日町園、小田原園)

少林寺拳法中拳士三段

(2025年4月現在)