季節の変わり目に起こりやすい親知らずの痛みや、口腔内のトラブル

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こんにちは!仙台市の歯科クリニック『デンタルフラッグ・ステージ二日町』の院長 前澤訓(マエザワサトシ)です。

今回は「気候と歯の健康」、そして「季節の変わり目に起こりやすい親知らずの痛みや、口腔内のトラブル」についてお話ししていきます。

あまりピンとこない方も多いかもしれませんが、実は気候と歯の状態は、密接に関係しているんですよ。


気温差が歯に与える影響

朝晩と日中の寒暖差が激しくなる季節の変わり目、歯に違和感を感じる方が増える傾向にあります。

特に、冷たい空気を吸った時に「キーン」とした痛みが走るような場合、それは知覚過敏の可能性があります。

気温が下がると歯の表面(エナメル質)が収縮し、内部の象牙質とのバランスが崩れ、刺激に敏感になることがあるんです。

また、気圧の変化によって歯の詰め物の下にある空気が膨張・収縮し、違和感を覚えるケースもあります。


気圧と親知らず・歯の痛みの関係

「台風が近づくと頭痛がする」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、実はこれと同じような現象が歯にも起こります。

特に、親知らずが骨の中に埋まっている「埋伏歯」の状態や、炎症を起こしている歯があるとき、気圧の変化によって周囲の神経が刺激されやすくなり、ズキズキと痛みが出ることがあります。

気圧が下がると体内の圧力とのバランスが崩れ、特に炎症のある部位で痛みが強くなるのです。

これは「気圧性歯痛」とも呼ばれ、飛行機の中や山登りの最中にも起こることがあります。


乾燥が口腔内に与える影響

秋から冬にかけて乾燥する季節には、口の中も乾きがちになります。

唾液の分泌が減ると、虫歯や歯周病のリスクが高まるほか、口臭も気になりやすくなります。

唾液には、口腔内を洗浄したり、細菌の繁殖を抑える重要な役割があります。

また、マスク生活の影響で、ついつい口呼吸がクセになっている方も多いのではないでしょうか?

口呼吸も口腔内の乾燥を促し、トラブルの原因になります。


季節の変わり目に増える「歯ぎしり」や「食いしばり」

気温の変化によって、体が無意識のうちに緊張しがちになります。その影響で、夜間の歯ぎしりや日中の食いしばりが強くなる方もいます。

歯ぎしりや食いしばりは、歯に強い力がかかることで、知覚過敏を引き起こしたり、歯や被せ物を破損させたり、顎の筋肉の痛みや頭痛にもつながります。

「朝起きると顎が疲れている」「歯がしみるようになった」といった変化に気づいたら、歯科で相談することをおすすめします。


予防と対策のポイント

季節の変わり目には、いつもより丁寧に歯磨きを

口腔内の乾燥を防ぐために、水分補給と唾液意識

口呼吸を避けて、できるだけ鼻呼吸を心がける

痛みや違和感が続くときは、早めに歯科を受診する


まとめ

親知らずが気になっている方は、痛みが出る前に一度状態を確認しておくのも安心材料になります。

「気候が原因かな?」と思ったときも、気軽にご相談くださいね。


監修:デンタルフラッグ・ステージ二日町 院長 前澤訓(マエザワサトシ)

宮城県仙台市出身

日本歯科大学生命歯学部(東京) 口腔外科第二講座大学院卒業

2010年 デンタルフラッグ・ステージ二日町開業 院長

宮城県歯科医師会代議委員

宮城県歯科医師連盟評議委員

宮城県日本歯科大学校友会理事

社会福祉法人未来福祉会理事

仙台市立広瀬中学校校医

ミッキーこども園園医(北仙台園、八乙女園、泉中央園、八乙女中央園、榴ヶ岡公園前園)

ぶんぶん保育園園医(二日町園、小田原園)

少林寺拳法中拳士三段

(2025年4月現在)