親知らずと顔のゆがみって関係あるの?

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こんにちは!仙台市の歯科医院「デンタルフラッグ・ステージ二日町」の院長 前澤訓(マエザワサトシ)です。

これまで親知らずにまつわる様々なお話をしてきましたが、今回はちょっと気になるテーマ、「親知らずと顔のゆがみって関係あるの?」という内容を掘り下げていきたいと思います。

鏡を見て「なんとなく左右の顔が違う気がする……」と感じたことがある方、実はその背景に歯や噛み合わせが関係していることもあるんです。


 顔のゆがみと噛み合わせの関係

顔のゆがみというと、骨格の問題や筋肉の使い方の癖、日常の姿勢などが原因としてよく挙げられますが、歯の噛み合わせも非常に重要な要素です。

特に「片側だけで噛むクセ」があると、顔の筋肉の発達に差が出て、徐々に左右のバランスが崩れてしまうことがあります。また、噛み合わせのずれは顎の関節にも影響を与え、顎の位置が微妙にズレることで顔のラインにも変化が出ることも。

このように、歯の状態や使い方が顔の左右差に関係してくるのです。


では、親知らずはどう関係する?

親知らずが顔のゆがみに直接関係するか?というと、ズバリ「間接的に関係してくる可能性はある」と言えるでしょう。

親知らずがまっすぐ正常に生えていれば問題ないことが多いのですが、

横向きに生えていて、隣の歯を押している

一部だけ顔を出していて、噛み合わせを乱している

上下の親知らずがぶつかってうまく噛めない

こういったケースでは、噛み合わせにズレが生じたり、知らず知らずのうちに片側ばかりで咀嚼(そしゃく)してしまう原因になります。

また、片側だけ親知らずが残っている、あるいは一方を抜歯してもう一方がそのままになっている、という方も多いのですが、これも長期的には噛むバランスを崩しやすくなります。


親知らずの影響で顔のバランスが変わる例も

実際に当院でも、「顎がカクカクするようになった」「噛み合わせが片方だけおかしい」といった症状があり、親知らずの状態を確認してみると、

下の親知らずが横向きに倒れており、第二大臼歯を押していた

上の親知らずが深く埋まっていて、顎関節の動きに影響していた

というケースがありました。

もちろん顔のゆがみ=すべて親知らずが原因、ということはありませんが、口腔内の状態が顔の筋肉や骨格に少なからず影響を与えるのは確かです。


自分でできるチェックポイント

以下のような方は、一度親知らずの状態も確認してみるとよいかもしれません:

鏡で見たとき、顔の左右のバランスが気になる

片方ばかりで噛むクセがある

顎がカクカク鳴ったり、開けづらさがある

奥歯の違和感、腫れやすさがある

特に、左右の噛み合わせのバランスが悪いと感じる方は、親知らずがその原因の一端を担っている可能性もあります。


まとめ:顔のバランスを整えるには、口の中から見直してみるのも一つの手

「顔のゆがみ」というとエステや整体の領域に感じられるかもしれませんが、歯科的なアプローチも意外と重要なんです。

特に親知らずは、「沈黙のトラブルメーカー」になりがちで、見えにくく気づかれにくい場所にあります。

バランスよく噛めることは、見た目だけでなく健康にもつながっていきますよ。

もし親知らずの存在や噛み合わせに不安がある方は、まずはお気軽にご相談くださいね!


監修:デンタルフラッグ・ステージ二日町 院長 前澤訓(マエザワサトシ)

宮城県仙台市出身

日本歯科大学生命歯学部(東京) 口腔外科第二講座大学院卒業

2010年 デンタルフラッグ・ステージ二日町開業 院長

宮城県歯科医師会代議委員

宮城県歯科医師連盟評議委員

宮城県日本歯科大学校友会理事

社会福祉法人未来福祉会理事

仙台市立広瀬中学校校医

ミッキーこども園園医(北仙台園、八乙女園、泉中央園、八乙女中央園、榴ヶ岡公園前園)

ぶんぶん保育園園医(二日町園、小田原園)

少林寺拳法中拳士三段

(2025年4月現在)