パパの口腔ケアの重要性!

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こんにちは。仙台市青葉区の歯科クリニック『デンタルフラッグ・ステージ二日町』院長 前澤訓(マエザワサトシ)です。
赤ちゃんを迎える準備というと、どうしてもママの体調管理や食生活に目が向きがちです。ですが、実は「パパのお口の健康」もとても大切だということをご存じでしょうか?

「えっ?パパの歯と赤ちゃんに関係あるの?」と思う方も多いかもしれません。
今回は、意外と知られていない パパの口腔ケアの重要性 についてお話ししていきます。


赤ちゃんは生まれたとき「無菌」状態

生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、虫歯菌や歯周病菌は存在しません。
菌はどこからやってくるのかというと、家族とのスキンシップや食事を通じて移ってくるのです。

その中でも、最も菌をうつす可能性が高いのが ママとパパ
特にパパは「自分は大丈夫だろう」と思ってしまいがちですが、もしパパの口の中に虫歯や歯周病があると、赤ちゃんに菌を伝えてしまうリスクが高くなります。


「パパのお口」が赤ちゃんに与える影響

虫歯菌・歯周病菌の感染

  • パパが使ったスプーンで赤ちゃんに食べさせる

  • 赤ちゃんにチュッとキスする

  • 飲み物をシェアする

こうした日常的な行動で、簡単に菌はうつってしまいます。

家族全体の健康習慣に影響
パパがお口の健康に無関心だと、家族全体のケア意識も低くなりがち。逆にパパが率先して歯みがきや定期検診に行くと、ママや子どもも自然と健康意識が高まります。

妊婦さんやママへの感染リスク
パパの歯周病菌がママにうつり、妊娠中の歯ぐきの炎症やトラブルを悪化させることもあります。これは間接的に赤ちゃんの健康にもつながります。


実はパパ世代こそ歯周病に注意

20代後半~40代くらいの働き盛り世代の男性は、歯科医院になかなか足を運ばない傾向があります。
仕事の忙しさや「痛くなければ平気」という意識から、気づかないうちに歯周病が進行しているケースも少なくありません。

歯周病は「沈黙の病気」と呼ばれ、気づいたときにはすでに進行していることが多いです。
さらに、歯周病は 糖尿病・心臓病・脳梗塞 など生活習慣病とも関連があることがわかっています。

つまり「パパの口腔ケア」は、赤ちゃんを守るだけでなく、パパ自身の健康寿命を延ばすことにもつながるのです。


パパにおすすめのケア習慣

毎日の歯みがきを丁寧に

  • 歯ブラシ+フロスで歯と歯の間を清潔に

  • 夜寝る前のケアを特に念入りに

定期的な歯科検診

  • 3〜6か月に一度のチェック

  • 歯石やプラークを専門的に除去

生活習慣の見直し

  • 禁煙(喫煙は歯周病リスクを大幅に高めます)

  • バランスの良い食事、十分な睡眠

  • ストレスケア(ストレスも歯ぎしりや免疫力低下につながります)

家族の前で実践する
子どもは親の行動をよく見ています。
「パパが歯を磨いている姿」を見せるだけでも、将来の歯みがき習慣に大きな影響を与えます。


ママを支える意味でも大切

妊娠中や産後は、ママはホルモンバランスの変化や育児の忙しさで、口腔ケアが不十分になりがちです。
そんなときに、パパが「一緒に歯みがきしよう」「検診に行こう」と声をかけられると、ママにとっても大きな支えになります。

夫婦で協力してお口の健康を守ることが、赤ちゃんにとって最高のプレゼントになるのです。


まとめ

  • 赤ちゃんの口は生まれたとき「無菌」。菌はママ・パパからうつる

  • 特にパパのお口の状態は、赤ちゃんやママに大きな影響を与える

  • 歯周病や虫歯は「遺伝」ではなく「感染」する病気

  • パパ自身の健康のためにも、口腔ケア・定期検診は必須

  • 家族の健康習慣づくりは、パパの行動から広がる

赤ちゃんが健やかに育つためには、パパの協力が欠かせません。
「歯医者は痛くなってから行く場所」ではなく、「家族を守るために行く場所」だと考えて、ぜひ今日から一歩踏み出してみてください。


監修:デンタルフラッグ・ステージ二日町 院長 前澤訓(マエザワサトシ)

宮城県仙台市出身
日本歯科大学生命歯学部(東京) 口腔外科第二講座大学院卒業
2010年 デンタルフラッグ・ステージ二日町開業 院長

宮城県歯科医師会代議委員
宮城県歯科医師連盟評議委員
宮城県日本歯科大学校友会理事
社会福祉法人未来福祉会理事

仙台市立広瀬中学校校医
ミッキーこども園園医(北仙台園、八乙女園、泉中央園、八乙女中央園、榴ヶ岡公園前園)
ぶんぶん保育園園医(二日町園、小田原園)

少林寺拳法中拳士三段
(2025年9月現在)