こんにちは。仙台市青葉区二日町の歯科クリニック『デンタルフラッグ・ステージ二日町』院長 前澤訓(マエザワサトシ)です。
歯周病の治療が一段落し、歯ぐきの腫れや出血も落ち着くと、「ようやく終わった!」とホッとされる方が多いです。
ですが――実はここからが、本当のスタートです。
歯周病は、治療によって一度よくなっても、ケアを怠ると再発してしまうことの多い病気。
“治ったからもう大丈夫”ではなく、“これからどう守っていくか”が大切なんです。
今日は、歯周病を再発させないための、毎日のセルフケアや生活習慣のポイントをお話しします。
■ 再発防止のカギは「毎日のプラークコントロール」
歯周病の原因となるのは、歯と歯ぐきの境目にたまる「プラーク(歯垢)」です。
治療で炎症が落ち着いても、このプラークが再び溜まれば、すぐに歯ぐきは反応してしまいます。
そのため、いちばん大切なのは毎日の歯みがき。
とはいえ、「ちゃんとみがいているのに…」という方も多いのが現実です。
そこで、再発防止のために意識したい歯みがきのコツを紹介します。
● 歯ブラシの選び方
柔らかめの毛で、ヘッドが小さいタイプがおすすめです。
歯と歯ぐきの境目に毛先がきちんと届くものを選びましょう。
力を入れすぎず、“なでるように”みがくのがコツです。
● 歯間ブラシ・フロスも忘れずに
歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れは約6割しか取れません。
歯間ブラシやデンタルフロスを併用することで、プラーク除去率はぐっと上がります。
歯ぐきが下がって隙間が広くなっている部分には、歯間ブラシを無理なく入るサイズで使用しましょう。
● 夜のケアをしっかり
寝ている間は唾液の分泌が減り、細菌が繁殖しやすくなります。
そのため、寝る前のブラッシングは1日の中でいちばん丁寧に。
うがい薬や歯周病予防用のマウスウォッシュを併用するのもおすすめです。
■ 定期的なメインテナンスが“再発防止の決め手”
どんなにセルフケアを頑張っていても、家庭での歯みがきだけでは落としきれない汚れが少しずつたまります。
それをリセットするのが、**歯科医院での定期的なメインテナンス(プロケア)**です。
当院では、お口の状態に応じて、3〜6か月ごとの来院をおすすめしています。
歯ぐきのチェックや歯石除去、みがき残しの確認などを行い、状態を安定させていきます。
メインテナンスの目的は“悪くなる前に見つける”こと。
痛みが出てからではなく、「何も問題がないうちに行く」ことで、長く自分の歯を守ることができるのです。
■ 生活習慣の見直しも大切
歯周病は、生活習慣とも深く関わる病気です。
いくら歯をみがいていても、生活リズムが乱れていると再発しやすくなります。
以下の点を、ぜひ意識してみてください。
● 喫煙を控える
タバコに含まれる成分は歯ぐきの血流を悪くし、免疫力を低下させます。
治療後も喫煙を続けると、再発のリスクが高まります。
「完全にやめるのは難しい…」という方も、少しずつ本数を減らすことから始めましょう。
● バランスのとれた食生活
野菜やたんぱく質をしっかり摂ることで、歯ぐきの健康を保ちやすくなります。
特に、ビタミンCやカルシウムは歯周組織の修復を助けます。
間食や糖分の摂りすぎにも気をつけましょう。
● ストレスケアと睡眠
ストレスが続くと免疫力が落ち、細菌に対する抵抗力も低下します。
十分な睡眠とリラックスできる時間をとることも、歯周病再発の予防につながります。
■ 再発を防ぐために大切な「自分への気づき」
歯周病は「痛くないまま進む」ことが多い病気です。
だからこそ、日々の小さな変化に気づくことが大切です。
たとえば――
歯ぐきが少し赤い
歯みがきのときに血が出る
口の中がねばつく
朝起きたときに口臭が気になる
こうしたサインを見逃さず、気になった時点で歯科医院を受診しましょう。
早めに対処すれば、再発を防ぎやすくなります。
■ まとめ:再発防止は“日々の積み重ね”から
歯周病の再発防止には、
1️⃣ 毎日のていねいなセルフケア
2️⃣ 定期的なプロケア
3️⃣ 健康的な生活習慣
この3つが欠かせません。
治療が終わった後こそ、歯を守る本当のスタートライン。
無理のないペースで続けられる方法を一緒に見つけていきましょう。
「前よりも歯ぐきが元気になった!」と感じられるよう、日々のケアを応援しています。
デンタルフラッグ・ステージ二日町 院長 前澤訓(マエザワサトシ)
宮城県仙台市出身
日本歯科大学生命歯学部(東京)口腔外科第二講座大学院卒業
2010年 デンタルフラッグ・ステージ二日町開業 院長
宮城県歯科医師会代議委員
宮城県歯科医師連盟評議委員
宮城県日本歯科大学校友会理事
社会福祉法人未来福祉会理事
仙台市立広瀬中学校校医
ミッキーこども園園医(北仙台園、八乙女園、泉中央園、八乙女中央園、榴ヶ岡公園前園)
ぶんぶん保育園園医(二日町園、小田原園)
少林寺拳法中拳士三段
(2025年4月現在)



